ゴルフ場経営にデータ分析はどう使えるのか?!ゴルフ場経営にデータ分析はどう使えるのかゴルフ場経営にデータ分析はどう使えるのか

相関と回帰で考える競合分析とポジショニング戦略

ゴルフ場経営では、集客施策や価格調整を続けているにもかかわらず、思うような成果が出ないという悩みがよく聞かれます。
SNSも更新している。予約サイトの露出も増やしている。それでも平日の稼働は埋まらず、気づけば価格競争に巻き込まれている。

こうした状況の原因は、努力や施策の量が足りないからではありません。
多くの場合、競争をどう捉え、どこで戦うのかという前提が整理されないまま、個別の打ち手だけが積み上がっています。

本記事では、ゴルフ場経営においてデータ分析をどう使えばよいのかを、「相関」と「回帰」という考え方を軸に整理します。
目的は数字を当てることではなく、競合とどう違う立ち位置を取るべきかを判断できる状態をつくることです。


1. なぜゴルフ場の競合分析は感覚論になりやすいのか

ゴルフ場の競合分析は、近隣コースとの条件比較で終わってしまいがちです。
料金、距離、コース数、設備、食事内容。
これらを横並びで見て、「うちは価格が高いから不利だ」と結論づけてしまうケースは少なくありません。

たとえば、近隣Aコースが平日6,500円、自コースが7,200円だった場合、「価格で負けている」と判断してしまいがちです。
しかし実際には、Aコースはセルフ中心で食事は簡易、自コースはレストラン重視で接待利用が多いという違いがあるかもしれません。

この場合、価格で比較されている土俵そのものが違います。
ゴルファーは「一番安い場所」を選んでいるのではなく、「今回の条件に合う場所」を選んでいるからです。

平日に一人で回りたいのか。
会社のコンペなのか。
初心者を連れて行くのか。
接待や会食を兼ねているのか。

👉 まずやるべきこと
価格や設備を比べる前に、
「どんな利用シーンで選ばれているか」を紙に書き出すことです。
ここを整理しない限り、競合分析は感覚論から抜け出せません。


2. 相関で見るゴルフ場の競争構造

ここで役に立つのが「相関」という視点です。
相関は原因と結果を断定するためのものではなく、「一緒に動いていそうな要素」を見つけるための考え方です。

ゴルフ場経営であれば、たとえば次のような数字を並べてみます。

  • 月ごとの平日稼働率
  • 月ごとのSNS投稿数
  • 月ごとのイベント実施回数

これを眺めてみると、
「投稿が多い月は、稼働が少し高い気がする」
「イベントをやった月は、平日予約が動いていそうだ」
といった傾向が見えてきます。

この段階で、正解を出す必要はありません。
重要なのは、ゴルフ場がどの軸で選ばれやすい構造にあるのかを把握することです。

👉 やるべきこと
Excelやスプレッドシートで
「月 × 数字」を横に並べて眺める。
まだ結論を出そうとしなくて構いません。


3. 回帰で「戦略判断に使える関係」に落とし込む

相関で見えてきた要素の中から、経営判断に使いたいものを一つ選び、予測の形に落とし込むのが回帰です。
ここで重要なのは、一度にたくさん見ないことです。

たとえば、
結果を「平日稼働率」
要因を「イベント告知投稿の本数」
に絞ります。

ここで考えるのは、
「投稿を増やせば必ず稼働が上がるかどうか」ではありません。

投稿を増やした月は、
稼働が上がる方向に動きやすい傾向があるかどうか。
それだけを見ます。

回帰は未来を当てる道具ではありません。
「この判断は、感覚だけでやっているわけではない」と説明できる材料を持つためのものです。

👉 やるべきこと
「結果は何か」「自分たちが動かせる要因は何か」を
1対1で決める
それ以上増やさない。


4. 相関と回帰で考えるゴルフ場のポジショニング戦略

相関と回帰を使って競争構造を整理すると、次にやるべきことが見えてきます。
それは、すべてで勝とうとしないことです。

たとえば分析の結果、
「価格を下げても平日稼働はあまり変わらない」
「イベントや体験型施策の月は稼働が動きやすい」
と分かったとします。

この場合、安さで戦うのは不利です。
むしろ「体験」や「安心感」で選ばれている可能性があります。

そこで戦略をこう決めます。
平日は価格訴求をやめる。
初心者同伴や同行者向けのプランを強める。

重要なのは、分析結果を
「何をやるか」ではなく
**「何をやらないか」**に変換することです。

👉 やるべきこと
データを見たら、
「もうやめてもいいこと」を一つ決める。
それがポジショニング戦略になります。


5. まとめ|ゴルフ場経営におけるデータ分析の本当の役割

ゴルフ場経営におけるデータ分析は、難しい統計手法を使うことではありません。
競争環境を感覚ではなく構造で捉え、自分たちが戦う場所を言語化できる状態をつくることが本質です。

相関は競争の傾向を見つけるための視点であり、回帰は判断の精度を高めるための道具です。
数字を当てに行くのではなく、戦わなくていい領域を決めるために使う

最後に、今日からできる最小ステップをまとめます。

  • 近隣ゴルフ場を5つ書き出す
  • それぞれ「どんな時に選ばれるか」を一言で書く
  • 自コースは何で選ばれているかを書く
  • 価格以外で一つ強める軸を決める

これだけでも、施策の迷いは大きく減ります。
データ分析は正解を出すためのものではなく、間違った戦い方を減らすための道具です。

その前提に立てば、集客や価格の打ち手は消耗から戦略へと変わっていきます。

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