視聴者の「ほしい」を引き出す動画台本の作り方|PASTORフレームワークで心を動かすストーリー設計

SNSやYouTubeで動画を発信していると、「伝えているつもりなのに伝わらない」「視聴維持率が伸びない」「商品紹介で離脱されてしまう」。こうした悩みを抱く人は少なくありません。しかし、視聴者が動画を“最後まで見る”かどうかは、実は撮影技術よりも台本の構造に左右されます。

  • A:Amplify(問題の深掘り)
  • S:Story / Solution(物語/解決策)
  • T:Transformation(変化・未来像)
  • O:Offer(提案)
  • R:Response(行動の呼びかけ)

この流れは、視聴者に「わかる → 気づく → 納得する → 期待する → 行動する」という道筋を辿らせるためのものです。動画はもちろん、文章、LP、広告など広い分野で使える普遍的な設計法と言えます。

Problem:問題を言語化すると、視聴者は“自分事”として動画を見始める

動画の最初の5秒は全てを左右します。ここで視聴者の心に触れなければ、スクロールされて終わりです。だから、冒頭ではいきなり答えを言わずに視聴者が抱えている問題を代弁する言葉を置きます。

「最近、◯◯で困っていませんか?」
「気づかないうちに◯◯を損しているかもしれません」

視聴者が「まさに自分のことだ」と感じる瞬間、動画と心がつながります。

Amplify:問題を放置する未来を見せると、視聴者は前のめりになる

ただ問題を提示するだけでは弱く、そこで止まってしまいます。次のステップでは、その問題を放置するとどうなるか──その未来を描きます。

「このままだと◯◯の負担が増え続けます」
「気づいたときには手遅れかもしれません」

ここで大切なのは、恐怖を煽ることではありません。視聴者自身が薄々気づいていた不安を、丁寧に言葉にしてあげることです。それだけで、視聴者は続きを見ざるを得なくなります。

Story / Solution:物語は最強の説得技術。視聴者は“あなたのストーリー”に動かされる

視聴者は「商品説明」には反応しませんが、誰かの物語には強く反応します。

過去のあなたが悩んでいた状況や、そこから抜け出した方法、そのときの苦しさや迷い、気づきなどを具体的に語りましょう。こうした物語は視聴者の心を深く揺さぶり、彼らはあなたに自分を重ね、「この人だから信じられる」と感じるようになります。

物語のあとで、初めて解決策として商品・サービスを自然に登場させます。「このときに出会ったのが、今回紹介する◯◯でした」という流れがとてもスムーズです。

Transformation:視聴者が本当にほしいのは「商品」ではなく「未来の自分」

視聴者が行動する理由はただ1つ。「この商品を使えば、自分は良い方向へ変われる」と感じられるかどうかです。その未来が鮮明にイメージできた瞬間、人は興味から欲求へと変わります。

「朝の準備が30分短縮される生活を想像してみてください」
「面倒だった作業が、むしろ楽しみに変わるかもしれません」

変化後の世界を見せることは、台本の中でも特に重要なパートです。視聴者の頭の中に“理想の一枚絵”を描かせるイメージで表現しましょう。

Offer:ここで初めて“提案”をする

視聴者が未来をイメージできたところで、ようやく具体的な提案を行います。ただし押し売りは逆効果です。重要なのは、常に寄り添う姿勢を保つこと。

「もし同じ悩みを抱えているなら、これが役に立ちます」
「あなたの状況に合わせて選べるようにしています」

視聴者が「自分のための提案だ」と感じられる言葉を選びましょう。商品の仕様を並べるだけでなく、「なぜあなたにとって意味があるのか」を説明することが大切です。

Response:行動は“言葉一つ”で変わる

最後に、視聴者が迷わないように明確な行動を示します。

「詳細はこのリンクから確認できます」
「今すぐ無料で試してみてください」

行動のハードルが低いほど、視聴者はスムーズに動きます。1ステップで完了するアクションを提示するのが理想です。

台本は「前編・本編・後編」で設計すると伝わりやすい

PASTORを動画に落とし込むときは、次の3部構成がベストです。

前編:掴み(問題提起)
本編:共感・物語・解決・未来の提示
後編:提案・行動喚起

時間配分はおおよそ20%・60%・20%が黄金比。特に前編は視聴者のスクロールを止める最重要パートです。ここで「これは自分に関係ある」と思ってもらえなければ、その先の緻密な構成も意味を持ちません。

まとめ:視聴者の「ほしい」は設計すれば引き出せる

動画で“売れる人”は、特別な才能があるわけではありません。視聴者の心理を理解し、その心理に沿って台本を組み立てているだけです。

PASTORを使えば、視聴者が抱える問題に寄り添い、心を動かす物語を語り、未来を示し、自然な流れで提案し、迷わず行動できる導線を作ることができます。

動画は「撮影より台本」で決まります。今日からぜひ、あなたの動画台本にもPASTORの流れを取り入れてみてください。視聴者の「ほしい」を引き出す力が、確実に一段上がるはずです。

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